神棚の祀り方 ―配置場所、方角、日々のお参りなど―

神棚を新しく購入される際には、神棚そのものについて以外に
- 神棚をどこに配置するのか?
- 神棚の向きはどちらがいいのか?
- 日々のお参りはどのようにやればよいのか?
などについてもお知りになりたいことと思います。
望ましいやり方はありますが、「こうしなければならない」「こうしなければ不吉」という絶対のルールはありません。何よりも大切なのは神様を敬い、神様に感謝する「こころ」です。あまり難しく考えず、「神棚をしつらえ神様をお迎えしたい」と思い立ったお気持ちを大切にご準備下さい。
1.神棚を配置する場所・部屋
神棚は、家や会社の中で皆さんがお参りしやすく、清浄で静かな場所が良いとされています。
【良いとされている場所】
- 人が集まりやすい場所
- 家や会社の中で一番良い部屋
客間や応接室 - 人の目線より高いところ
【悪いとされている場所】
- 神棚が汚れそうな場所、不浄な場所
台所や浴室、トイレなど。上の階にそれらがある場所も避ける。 - クローゼットや物置の上
- お客様を通せない私的な部屋、片付かない部屋
寝室や子供部屋など - 人が行き来して落ち着かない場所
廊下や玄関、部屋の入口など - 人が神棚を見下ろせる場所
階段近くなど - 2階建ての1階(上を人が歩く場所)
昨今では客間のある住宅は少なくなり、部屋数も限られてくることから、悪いとされている場所や部屋を避けるとどこにも神棚を置けない、ということもあるでしょう。
不浄な場所、すぐに神棚が汚れそうな場所、扉の開け閉めでお宮やお供えものがガタガタしてしまうような場所を除き、設置可能な場所・部屋の中で一番失礼のない場所を選ぶのが良いでしょう。検討した結果、寝室に神棚を置いたとしても支障はありません。ただし、いずれの場合も、できるだけ高い位置に神棚を置く方が望ましいでしょう。
神棚を設置した部屋が1階の場合や、マンションで上階がある場合には、神棚の棚板に雲板を取り付けたり、神棚の上に「雲」と書いた紙を貼りつけるなどして、神棚の上には何もない・天界であると明示するようにします。
2.神棚の方角

日本では陰陽道や風水術など、古来より方角によって吉凶を占う例が数多くあります。そのため、神棚を置くのに良い方角・悪い方角を気にされる方は少なくありません。
一般的には、天照大神が司る太陽が昇ってくる東側や、同様に日差しが明るい南側を向いて神棚を設置するのが良いとされているようです。ただし、現代の住宅事情では望ましい方角に向けて神棚を設置するのが難しい場合もあります。神棚を置く部屋についても考慮し、できる範囲でできる限り神様に失礼のない場所を準備することを念頭に、望ましい神棚の位置をお決め下さい。
3.お供物と神具
神棚に毎日お参りすると共に、お供物を捧げることで神様への感謝の気持ちを表します。
私たちを生かしてくれている自然の恵みの中でも『命の源』ともいうべき究極のもの、米・塩・水、そして米と水を使って醸される酒をお供物として捧げます。お供えに使う器には専用の神具を使用します。

- ①米
- 米の原料である稲は、天照大神が天上から日本に下る神様に「これを栽培し、食物とするように」と授けたと神話に描かれ、その語源は『命の根=イネ』という説があるほど、日本人の生活・文化と密接に結びついている作物です。そのため、米はお供物の中でも最も重要なものとされています。神器の皿(かわらけ)に盛り、向かって左に置いてお供えします。※米を中央に置く場合もあります。
- ②塩
- 「海の恵み」全てを象徴するものとして、精製されていない粗塩をお供えします。神器の皿(かわらけ)に円錐状に高く盛り上げる「盛り塩」の形に盛り、向かって右に置いてお供えします。
- ③水
- 水は命の源であり、水がなければ人は生きていけません。毎朝汲みたての水をお供えするようにします。水玉(すいぎょく)とも呼ばれる神器である水器(すいき)に入れ、瓶子同様に蓋を取ってお供えします。
- ④酒
- アルコールなら何でも良いという意見もありますが、米と水を使って醸され、日本の神話に度々登場する日本酒をお供えするべきでしょう。
日本酒は、神器である一対の瓶子(へいし)に入れ、左右に置いてお供えします。神様が飲めるように蓋は外しておきます。 - ⑤榊(さかき)
- 榊は「栄える木」と呼ばれていたのが語源と言われており、その漢字の中に「神」の字がある通り古代から神事に使われてきた植物です。国や家族が栄えるようにという願いを込めてお供えするものなので、枯らさず、常に青々としたものを絶やさないようにします。榊は榊立(さかきたて)に生け、神棚の左右に置きます。
- お供物の交換
- 米・塩・水の3は神饌(しんせん)とも呼ばれ、神様に捧げる食事なので毎日取り換えることとされています。毎日交換することが難しい場合には毎週、もしくは1日と15日など交換する日にちを決めて交換する方もいらっしゃるようです。
酒と榊は毎月1日、15日に交換するのが習わしですが、榊が枯れてしまった場合は日付にこだわらず新しいものに取り換えましょう。 - ⑤榊(さかき)
- 榊は「栄える木」と呼ばれていたのが語源と言われており、その漢字の中に「神」の字がある通り古代から神事に使われてきた植物です。国や家族が栄えるようにという願いを込めてお供えするものなので、枯らさず、常に青々としたものを絶やさないようにします。榊は榊立(さかきたて)に生け、神棚の左右に置きます。
- 取り換えた後のお供物
- 新しいものに取り換えるために神棚から下したお供物は「お下がり」と呼ばれ、神様の力が宿っているものとされています。神様に感謝しながら日々の料理に使ったり、庭の植物への水やりなどに使ったりして、ありがたくいただくようにします。
4.毎日のお参りの仕方
神棚を購入し、家や会社内のよい場所に設置ができたら終わりではなく、日々のお参りこそが重要です。どんなに高価な神棚を設置しても、日々のお参りが疎かでは神様も喜ばれません。
神棚は『小さな神社』ですので、お参りの作法も神社に参拝する時と同様に考えて間違いはありません。
- 服装を改める
- 起き抜けの寝間着のまま、ボサボサの髪のままお参りすることがないように注意しましょう。家の外に出られる服に着替え、身なりを整えて改まった気持ちでお参りします。
- 清潔にする
- 神社へ参拝の折に手水を取り、口をすすいで身を清めるように、神棚にお参りする前には手や顔を洗い、歯を磨きうがいをするなどして、清潔にします。
- ロウソクに火を灯す
- ロウソクを立てているなら、お参りの前に火を点けましょう。火には邪気を祓う力があるとされています。ロウソクの火は、お参りが終わったら消します。
- 二拝二拍手一拝
- 深くお辞儀をすることを「拝」といいます。腰を90度に曲げるつもりで2回、深くお辞儀をした後、身体の前で手を合わせ、拍手を2回打ちます。それから再び1回深くお辞儀をして終わります。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。神棚の配置や方角、日々のお参りの仕方などを簡単にご紹介させていただきました。
神棚の設置場所や方位に悩まれた場合は、是非仏壇通りの神棚販売店にお越し下さい。お客様のご自宅や会社の状況を良く伺った上で、神様と、お参りするお客様にベストな形で神棚を設置できるよう、アドバイス致します
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